- HOME>
- 生理不順・生理痛
月経異常(月経不順・月経困難症)について
月経不順(生理不順)
正常な月経とは
正常な月経周期日数は25日~38日、月経持続期間は3日~7日です。正常な経血量は20g~140gとされています。レバーの塊のような血の塊が混じる場合は月経量が多い可能性があります。
経周期の異常
頻発月経
月経周期が25日未満で反復するものいいます。このような場合も一見生理の出血のようにみえますが、実際は排卵がおこっておらず無排卵性の出血であることがあります。出血(生理様出血)と次の出血の間が2週間位しかなかったり、出血期間が10日とか2週間と長くつづく場合は、きちんと排卵がおこっていないと可能性があります。
稀発月経
周期が39日以上3か月未満のものをいいます。月経が始まった日から排卵するまで長い日数を要している可能性があります(通常は2週間程度であるところが1か月を要するなど)。つまり排卵はあるもののスムーズに排卵がおこっていないケースです。また月経だと思っていた出血が実は排卵がなくておこる出血(無排卵性出血)ということもよくあります。
続発性無月経
3か月以上月経が停止しているものをいいます。このような続発性無月経の多くは排卵がおこらずにホルモンの機能が低下していることがあるので、月経不順でも3か月以上月経がない場合は要注意です。しかもこの無月経の状態を長期間そのままにするとホルモンの失調が高度になって、回復するのに長期間治療が必要になることがあります。ですから無月経の期間が3ヵ月以上続くようなら、婦人科でご相談ください。またご自身で月経不順だと思っていても、妊娠に伴う性器出血や婦人科器質的疾患(子宮頸がん、子宮体がん、子宮筋腫など)による不正性器出血である可能性もありますので注意が必要です。心配な場合は婦人科で一度ご相談ください。
ご自身で月経不順と思っていても、妊娠に伴う性器出血や婦人科器質的疾患(子宮頸がん、子宮体がん、子宮筋腫など)による不正性器出血である可能性もありますので注意が必要です。心配な場合は一度ご相談ください。
正常な月経とは
初経年齢 平均12歳
初経から間もない女性は、異常がなくても排卵がなかったり月経周期や月経期間が乱れることがあります。
月経周期 25~38日くらい
生理の始まった日から次の生理の前日までの日数が月経周期です。
周期には個人差があり、変動が6日以内であれば正常な周期と判断されます。
出血持続日数 3~7日くらい
思春期や更年期の女性は、月経期間が長かったり短かったりと乱れることがあります。
閉経年齢 45~56歳(平均50.5歳)
40代後半から月経周期などが乱れてきます。閉経にも個人差がありますが、ほとんどの女性が50歳頃には生理が来なくなります。
月経困難症(生理痛)
月経の開始に伴い下腹部・腰痛などの疼痛とともに頭痛、悪心、嘔吐などの症状を伴い、月経終了後に症状が消失または軽減するものを月経困難症といいます。子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、骨盤内の炎症などの疾患が原因となって引き起こされるものを器質性月経困難といい、そのような疾患のないものを機能性月経困難症といいます。
問診により症状の程度とその出現時期を確認し、その後必要であれば超音波検査をおこない、子宮・卵巣に子宮筋腫、子宮内膜症などの病気がないかを調べます(内診を必ず行うわけではありません。お腹から超音波検査をして子宮や卵巣を観察することも可能ですのでご相談ください)。また血液検査を行い、ホルモンの状態、貧血がないかなどを調べることもあります。
器質的疾患のない場合は、鎮痛剤・鎮痙剤、漢方薬、低用量ピルなどで効果をみます。なかでも低用量ピルは排卵や子宮内膜の発育を抑えることで、痛みの原因物質の産生を減らして月経痛や腰痛などの症状を改善させるため、非常に有効性が高いです。子宮内膜症などの器質的疾患のある場合は、その疾患の治療を行います。
またイライラや、うつ症状、不安感や不眠などの精神症状を伴うときには、症状に合わせて漢方薬や抗不安薬を処方することがあります。また低用量ピルが有効なケースも多いです。月経困難症に対しては色々な対処法がありますので、婦人科でご相談ください。